週足チャート
日足チャート
4時間足チャート
1. ファンダメンタルズ分析
2026年3月のポンド円相場は、2月の調整局面から反発を試す展開となりました。
2月はBoEの追加利下げ観測と円の急反発によりポンド円の上値が抑えられましたが、3月は英国側でインフレ再燃リスクが意識され、ポンドが買い戻されやすい局面となりました。
3月19日、イングランド銀行は政策金利を3.75%に据え置きました。
前回2月会合では4名が利下げを主張していましたが、3月会合では全員が据え置きを支持しました。
中東情勢によるエネルギー価格上昇を受け、英国のインフレ見通しが上振れしやすくなったことが背景です。
BoEは、エネルギー価格の上昇により英国CPIが3月に3.5%近辺へ上振れする可能性を示しました。
これは2%目標を大きく上回る水準であり、市場では「BoEは追加利下げを急ぎにくい」との見方が広がりました。
そのため、2月に強まったポンド売り圧力は一服し、ポンド円の下値を支える材料となりました。
一方、日本側では、春闘の結果が大きな注目材料となりました。
連合の初回集計では平均5.26%の賃上げが示され、3年連続で5%超の賃上げとなる可能性が高まりました。
賃金と物価の好循環を重視する日銀にとって、これは追加利上げを後押しする材料となります。
そのため3月のポンド円は、英国側ではインフレ再燃によるポンド買い、日本側では春闘を受けた日銀利上げ観測による円買いがぶつかる相場となりました。
日英双方で金融政策の引き締め方向が意識されるため、一方向には動きにくく、200円台前半から後半にかけての広いレンジ形成が意識されました。
2. 地政学リスク・政治リスク
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BoEの追加利下げ観測後退
3月会合では政策金利が3.75%に据え置かれ、全員が据え置きを支持しました。
2月時点で強かった追加利下げ観測は後退し、ポンドの下値を支える要因となりました。 -
英国インフレ再燃リスク
中東情勢によるエネルギー価格上昇を背景に、英国CPIの上振れリスクが意識されました。
インフレが高止まりする場合、BoEは利下げに動きにくくなり、ポンド買い材料となります。 -
春闘による日銀利上げ観測
日本では春闘で5%超の賃上げが示され、日銀の追加利上げ観測を支える材料となりました。
日銀関係者のタカ派発言が出る場合、円買いが強まり、ポンド円の上値を抑える可能性があります。 -
中東情勢と原油価格
中東情勢が悪化する場合、英国ではエネルギー価格上昇によるインフレ再燃、日本では輸入物価上昇による円安圧力が意識されます。
同時にリスクオフ局面では円買いも発生しやすく、ポンド円の方向感は複雑になりやすい状況です。 -
円安けん制・介入警戒
ドル円主導で円安が再び進む場面では、日本政府・財務省による円安けん制が強まりやすくなります。
クロス円であるポンド円も、円買い戻しに巻き込まれる可能性があります。
3. テクニカル分析
| 時間軸 | 主要ポイント |
|---|---|
| 週足 | 200円台前半で下げ止まり、反発を試す展開。長期上昇トレンドは維持されているが、210円付近では上値の重さが意識される。 |
| 日足 | 202円台から208円台への戻りを試す展開。208円〜210円が上値抵抗、202円〜200円が下値支持として意識される。 |
| 4時間足 | 短期的には203円〜209円のレンジ形成。209円突破なら210円台回復、203円割れでは200円方向への再調整に注意。 |
4. 注目経済指標
| 注目イベント | 影響度 | ポイント |
|---|---|---|
| BoE金融政策委員会 | ★★★★★ | 政策金利を3.75%に据え置き。全員一致で据え置きとなり、追加利下げ観測は後退。 |
| 英国CPI | ★★★★★ | エネルギー価格上昇により3.5%近辺への上振れが意識され、ポンド買い材料となりやすい。 |
| 英国雇用・賃金統計 | ★★★★☆ | 賃金上昇が続けばインフレ圧力が残り、BoEの利下げ観測後退につながる。 |
| 春闘結果 | ★★★★★ | 5%超の賃上げは日銀の追加利上げ観測を支え、円買い材料となる。 |
| 日銀金融政策決定会合 | ★★★★★ | 春闘後の政策スタンスに注目。タカ派姿勢が強まれば円買い要因。 |
| 日本政府・財務省発言 | ★★★★☆ | 円安が再燃する場面では、円安けん制や介入警戒による急落リスクに注意。 |
5. 3月の戦略シナリオ
| シナリオ | 注目水準 |
|---|---|
| 強気シナリオ | 209.00円を明確に突破した場合、210.00円〜212.00円方向への上昇を試す展開。 |
| レンジシナリオ | 203.00円〜209.00円の範囲で推移。BoE利下げ観測、英国CPI、春闘結果、日銀観測を材料に上下する展開。 |
| 弱気シナリオ | 203.00円を明確に割り込む場合、200.00円〜198.00円付近まで調整する可能性。 |
リスク管理
- BoE会合・英国CPI・英国雇用統計・春闘結果・日銀会合の前後はポジションサイズを抑える。
- ポンド円は値幅が大きいため、ドル円よりも小さめのロットで管理する。
- 203円〜209円のレンジを前提に、上限・下限での反応を確認してからエントリーする。
- 209円突破時は買い戻し継続、203円割れ時は再調整を想定し、逆張りを避ける。
- 1回の取引で総資金の2%以上を失わないよう、損切り幅とロットを事前に決める。
2026年3月のポンド円相場は、BoEの全会一致据え置きと英国インフレ再燃リスクにより、2月に強まったポンド売り圧力が一服する月となりました。
一方で、日本では春闘により5%超の賃上げが示され、日銀の追加利上げ観測が強まりやすい環境です。
基本シナリオとしては203.00円〜209.00円のレンジを想定しつつ、209円突破では210円〜212円方向、203円割れでは200円〜198円方向への調整を警戒する展開です。
3月は英国インフレと日本の春闘という、日英双方の金融政策を左右する材料が重なるため、指標発表前後はロットを抑え、方向感を確認してから対応したい局面です。