週足チャート
日足チャート
4時間足チャート
1. ファンダメンタルズ分析
2026年5月のドル円相場は、4月末の日本当局による円買い介入観測後の値動きを確認する月となりました。
4月30日にドル円が160円台に接近した後、介入観測により155円台まで急落したことで、5月前半は円売りポジションの巻き戻しと、再び上値を試す動きが交錯しました。
5月はFOMC本会合が予定されておらず、5月20日に公表されたのは4月会合の議事要旨でした。
FRBは4月会合で政策金利を据え置いており、5月の市場では米インフレ、米雇用、米長期金利の動きから、次回以降の利下げ・据え置き判断を探る展開となりました。
米国では、インフレの粘着性や米金利上昇が意識され、ドルは底堅く推移しやすい環境でした。
一方で、景気減速を示す指標が出る場面では追加利下げ観測が再燃し、ドル円の上値を抑える要因となります。
日本側では、日銀の次回利上げ観測が徐々に高まりました。
4月会合で複数の委員が利上げを主張していたことに加え、物価上昇圧力や円安による輸入物価上昇が意識され、6月会合での追加利上げ観測が市場テーマとなりました。
そのため、5月のドル円は「米金利上昇によるドル買い」と「6月日銀利上げ観測による円買い」、さらに「160円接近時の介入警戒」がぶつかる相場となりました。
2. 地政学リスク・政治リスク
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為替介入後の市場心理
4月末の介入観測後、ドル円は急落しましたが、日米金利差が大きい状況では円安圧力も残ります。
そのため5月は、介入による円買い効果がどこまで続くかが重要な焦点となりました。 -
6月日銀利上げ観測
4月会合で利上げを主張する委員が複数いたことで、6月会合での追加利上げ観測が強まりました。
利上げ期待が高まる場面では円買い、後退する場面では円売りが入りやすい相場です。 -
米金利上昇とドル買い
米インフレや米国債利回りの上昇が意識される場面では、ドル買いが強まりやすくなります。
米金利が高止まりすれば、ドル円の下値は支えられやすい展開です。 -
中東情勢とエネルギー価格
中東情勢の緊張が続く場合、原油価格や輸入物価の上昇を通じて日本のインフレ圧力が高まります。
これは日銀利上げ観測を支える一方、日本経済への負担として円売り材料にもなり得ます。
3. テクニカル分析
| 時間軸 | 主要ポイント |
|---|---|
| 週足 | 160円付近で強い上値抵抗を確認。介入観測後の反落により、155円〜160円の広い高値圏レンジが意識される。 |
| 日足 | 155円台から反発する一方、159円台では上値が重くなりやすい。再び160円へ接近する場合は介入警戒が強まる。 |
| 4時間足 | 短期的には155.00円〜159.50円のレンジ。159.50円〜160.00円が上値抵抗、155.00円〜154.50円が下値支持として意識される。 |
4. 注目経済指標
| 注目イベント | 影響度 | ポイント |
|---|---|---|
| FOMC議事要旨 | ★★★★☆ | 5月20日に4月会合の議事要旨が公表。FRBの据え置き姿勢と今後の利下げ判断を確認。 |
| 米CPI(消費者物価指数) | ★★★★★ | インフレが上振れすれば米金利上昇からドル買い、鈍化すれば追加利下げ観測からドル売り要因。 |
| 米雇用統計 | ★★★★★ | 労働市場が底堅ければドル買い、減速が鮮明ならドル売り要因。 |
| 日銀関係者発言 | ★★★★★ | 6月利上げ観測を左右する重要材料。タカ派発言なら円買い要因。 |
| 日本政府・財務省発言 | ★★★★★ | 160円接近時には円安けん制や追加介入警戒により、短期的な円買いが発生しやすい。 |
5. 5月の戦略シナリオ
| シナリオ | 注目水準 |
|---|---|
| 強気シナリオ | 159.50円を明確に上抜けした場合、160.00円方向を再び試す展開。ただし介入警戒が極めて強い。 |
| レンジシナリオ | 155.00円〜160.00円の広いレンジで推移。米金利、日銀観測、介入警戒を材料に上下する展開。 |
| 弱気シナリオ | 155.00円を明確に割り込む場合、153.50円〜152.00円付近まで調整する可能性。 |
リスク管理
- 159円台後半から160円付近では、為替介入や円安けん制発言による急落リスクを最優先で意識する。
- 5月はFOMC本会合がないため、米CPI・米雇用統計・FOMC議事要旨への反応を重視する。
- 6月日銀会合への思惑で円相場が急変しやすいため、日銀関係者発言の前後はポジションサイズを抑える。
- 介入後の相場は値動きが荒くなりやすいため、損切り幅とロットを事前に決めておく。
- 1回の取引で総資金の2%以上を失わないよう、資金管理を徹底する。
2026年5月のドル円相場は、4月末の介入観測後の反動と、日米金利差による円安圧力が交錯する月となりました。
米国ではFOMC本会合はなく、4月会合の議事要旨や米CPI、米雇用統計を通じてFRBの政策スタンスを確認する展開です。
基本シナリオとしては155.00円〜160.00円の広いレンジを想定しつつ、160円付近では追加介入警戒、155円割れでは調整拡大に注意したい局面です。
5月は、6月の日銀追加利上げ観測と米金利の動きが、次のドル円の方向性を決める重要な材料となります。