週足チャート
日足チャート
4時間足チャート
1. ファンダメンタルズ分析
2026年2月のドル円相場は、1月の160円接近から一転して、円が大きく買い戻される局面が目立ちました。
2月中旬には円が週間で約3%上昇し、約15か月ぶりの大幅高となりました。
背景には、日本銀行の追加利上げ観測、円安けん制への警戒、米インフレ指標の鈍化が重なったことがあります。
米国では、1月分CPIが市場予想を下回り、インフレ鈍化が意識されました。
これにより、FRBが追加利下げに動きやすくなるとの見方が一部で強まり、ドルの上値を抑える要因となりました。
ただし、FRBは追加利下げを急がない姿勢も維持しており、ドル売りが一方向に進むというより、米指標ごとに方向感が変わりやすい相場となりました。
一方、日本側では、日銀の追加利上げ観測が円買い材料となりました。
2025年12月に政策金利を0.75%へ引き上げた後も、弱い円や労働需給のひっ迫が物価上昇圧力につながるとの見方があり、追加利上げのタイミングが市場の焦点となりました。
ただし、2月16日に公表された日本のGDPは弱く、円高の流れに一時的なブレーキをかけました。
円は一時153円台前半まで売り戻され、その後も米金利や日本の政策発言を材料に上下しやすい展開となりました。
月後半には、ドル円が再び156円台まで上昇する場面もありました。
高市首相が追加利上げに慎重な姿勢を示したとの報道や、日銀の利上げペースを巡る不透明感が円売り材料となり、2月のドル円は「円高方向への調整」と「高値圏への戻り」が交錯する難しい相場となりました。
2. 地政学リスク・政治リスク
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日銀の追加利上げ観測
2025年12月の利上げ後も、日銀が追加利上げを続けるかが最大の焦点となりました。
利上げ観測が強まる場面では円買いが入りやすく、ドル円の上値を抑える要因となります。 -
高市政権と日銀の政策距離
高市首相が追加利上げに慎重な姿勢を示したとの報道もあり、政府と日銀の政策距離が市場テーマとなりました。
日銀の金融正常化が政治的に遅れるとの見方が出る場合、円売り材料となりやすい状況です。 -
日本の景気減速懸念
日本のGDPが弱い内容となったことで、日銀が追加利上げに動きにくくなるとの見方が浮上しました。
景気の弱さは円買いを抑える要因となる一方、物価上昇が続く場合は利上げ観測も残ります。 -
中東情勢と原油価格
中東情勢の緊張や原油価格の上昇は、日本の輸入物価を押し上げ、円安・インフレ圧力につながる可能性があります。
同時にリスク回避局面では円買いも起こりやすく、方向感が複雑になりやすい材料です。
3. テクニカル分析
| 時間軸 | 主要ポイント |
|---|---|
| 週足 | 160円手前から大きく反落し、上昇トレンドの過熱感が調整される展開。152円〜153円台が下値支持として意識される。 |
| 日足 | 159円台から152円台まで下落した後、156円台へ戻す荒い展開。高値圏での三角持ち合い、または広いレンジ形成が意識される。 |
| 4時間足 | 短期的には152.50円〜156.80円のレンジ。156.50円〜157.00円が上値抵抗、152.50円〜153.00円が下値支持として意識される。 |
4. 注目経済指標
| 注目イベント | 影響度 | ポイント |
|---|---|---|
| 米CPI(消費者物価指数) | ★★★★★ | 1月分CPIは予想を下回り、ドルの上値を抑える材料となった。 |
| 米雇用統計 | ★★★★★ | 労働市場が底堅ければドル買い、減速が鮮明なら追加利下げ観測からドル売り要因。 |
| 日本GDP | ★★★★☆ | 弱い成長率は日銀利上げ観測を後退させ、円売り材料となりやすい。 |
| 日銀関係者発言 | ★★★★★ | 追加利上げの時期や物価判断に関する発言が円相場を左右する。 |
| 日本政府・財務省発言 | ★★★★☆ | 円安けん制や為替介入への警戒感が、短期的な円買いを誘発する可能性。 |
5. 2月の戦略シナリオ
| シナリオ | 注目水準 |
|---|---|
| 強気シナリオ | 157.00円を明確に突破した場合、158.50円〜160.00円方向を再び試す展開。ただし介入警戒が強まりやすい。 |
| レンジシナリオ | 152.50円〜157.00円の範囲で推移。日銀観測、米指標、日本の景気指標を材料に上下する展開。 |
| 弱気シナリオ | 152.50円を明確に割り込む場合、150.50円〜150.00円付近まで調整する可能性。 |
リスク管理
- 152円台〜157円台の広いレンジを前提に、上下どちらのブレイクにも備える。
- 米CPI・米雇用統計・日本GDP・日銀関係者発言の前後はポジションサイズを抑える。
- 156円台後半から157円台では、再び介入警戒や円安けん制発言に注意する。
- 急落後の戻り局面では、短期の反発とトレンド転換を混同しない。
- 1回の取引で総資金の2%以上を失わないよう、ロット管理を徹底する。
2026年2月のドル円相場は、1月の160円接近から一転して円が急反発し、その後再び156円台へ戻す荒い展開となりました。
日銀の追加利上げ観測、米インフレ鈍化、日本GDPの弱さ、高市政権と日銀の政策距離が複雑に絡み、方向感を見極めにくい相場環境です。
基本シナリオとしては152.50円〜157.00円の広いレンジを想定しつつ、157円突破では再び160円方向、152.50円割れでは150円台前半への調整を警戒する展開です。
2月は一方向に決め打ちするよりも、米指標と日銀関連発言を確認しながら、レンジ上限・下限での反応を丁寧に見極めたい局面です。