週足チャート

日足チャート

4時間足チャート


1. ファンダメンタルズ分析

2026年1月のドル円相場は、160円接近による為替介入警戒と、日米金融政策の温度差が大きなテーマとなりました。
2025年12月に日本銀行が政策金利を0.75%へ引き上げたことで、本来であれば円買い材料となる局面でしたが、1月の相場では日銀の追加利上げペースが緩やかにとどまるとの見方も強く、円安圧力は残りやすい展開となりました。

1月の日銀会合後には、ドル円が一時159円台まで上昇した後、157円台へ急落する場面がありました。
これは明確な為替介入が確認されたというよりも、160円接近による介入警戒感や高値圏での利益確定売りが重なった動きと考えられます。

米国側では、FRBが1月28日のFOMCで政策金利を3.50%〜3.75%に据え置きました。
2025年後半に利下げを実施した後、市場では追加利下げの有無が注目されましたが、FRBはインフレや雇用の動向を見極める姿勢を維持し、追加利下げを急がない姿勢を示しました。

そのため、1月のドル円は「日銀利上げ後も円安が止まりにくい構造」と「FRBの追加利下げ慎重姿勢によるドル下支え」が重なり、155円〜160円の高値圏でボラティリティが高まりやすい相場環境となりました。

2. 地政学リスク・政治リスク

  1. 160円接近による為替介入警戒
    ドル円が160円に接近したことで、日本政府・財務省による円安けん制や為替介入への警戒感が一段と高まりました。
    介入が実施されなくても、介入警戒だけで投機筋の円売りポジションが巻き戻され、短時間で大きく円高方向へ動くリスクがあります。
  2. 日銀の追加利上げペース
    2025年12月に政策金利は0.75%へ引き上げられましたが、1月時点では追加利上げのペースが明確ではありません。
    市場が「日銀は急いで利上げしない」と判断する場合、円買いは限定的となり、ドル円の下値も支えられやすくなります。
  3. FRBの追加利下げ慎重姿勢
    FRBは1月FOMCで政策金利を据え置き、追加利下げを急がない姿勢を示しました。
    米金利が高止まりする場合、日米金利差の縮小期待が後退し、ドル円の下支え要因となります。
  4. 年始相場の流動性とポジション調整
    1月は年始のポジション構築と前年からの持ち高調整が入りやすく、値動きが荒くなりやすい時期です。
    特に高値圏では、買いが集中した後の急落に注意が必要です。

3. テクニカル分析

時間軸 主要ポイント
週足 155円台を維持しながら160円方向を試す高値圏相場。上昇トレンドは継続しているが、160円付近では介入警戒と利益確定売りが強まりやすい。
日足 157円〜160円付近で乱高下。高値更新後に急落する動きも見られ、上値追いと押し目買いの判断が難しい局面。
4時間足 短期的には156.50円〜159.50円のレンジを形成。159.50円〜160.00円が上値抵抗、156.50円〜155.50円が下値支持として意識される。

4. 注目経済指標

注目イベント 影響度 ポイント
FOMC ★★★★★ 1月会合では政策金利を据え置き。追加利下げの時期とパウエル議長の発言が焦点。
日銀金融政策決定会合 ★★★★★ 12月利上げ後の政策スタンスを確認。追加利上げペースへの示唆があれば円相場に大きく影響。
米雇用統計 ★★★★★ 労働市場が底堅ければドル買い、減速が鮮明なら追加利下げ観測からドル売り要因。
米CPI(消費者物価指数) ★★★★★ インフレの粘着性が確認されれば米金利高止まりからドル買い、鈍化ならドル売り要因。
日本政府・財務省発言 ★★★★★ 160円接近時には円安けん制や介入示唆への反応が大きくなりやすい。

5. 1月の戦略シナリオ

シナリオ 注目水準
強気シナリオ 160.00円を明確に突破した場合、161.50円〜162.00円方向を試す展開。ただし介入警戒が極めて強まりやすい。
レンジシナリオ 156.50円〜160.00円の範囲で推移。日銀スタンス、FRB発言、介入警戒を材料に上下する展開。
弱気シナリオ 156.50円を明確に割り込む場合、154.50円〜153.50円付近まで調整する可能性。

リスク管理


2026年1月のドル円相場は、160円接近による為替介入警戒と、FRBの追加利下げ慎重姿勢が重なり、高値圏で荒い値動きとなりました。
日銀は2025年12月に利上げを実施したものの、追加利上げペースが明確ではないため、円買いは限定的となりやすい状況です。

基本シナリオとしては156.50円〜160.00円の高値圏レンジを想定しつつ、160円突破ではさらなる円安余地、156.50円割れでは調整局面入りを警戒する展開です。
特に160円付近では、日本政府の為替介入警戒と投機筋のポジション巻き戻しにより、急落リスクを常に意識したい相場環境です。