週足チャート

日足チャート

4時間足チャート


1. ファンダメンタルズ分析

2025年9月のドル円相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始と、日本銀行の追加利上げ観測が交錯する月となりました。
9月17日のFOMCでは、政策金利が0.25%引き下げられ、政策金利レンジは4.00%〜4.25%となりました。

FRBは労働市場の減速リスクを意識し、利下げ方向へ転換しましたが、インフレ再燃への警戒も残っており、市場では「利下げ継続のペース」が大きな焦点となりました。
米金利低下はドル売り材料となる一方、過度な利下げ期待が後退する場面ではドル買い戻しも入りやすく、ドル円は方向感を探る展開となりました。

一方、日本銀行は9月19日の金融政策決定会合で政策金利を0.50%に据え置きました。
ただし、2名の審議委員が0.75%への利上げを主張しており、日銀内で追加利上げに前向きな意見が強まっていることが確認されました。

そのため、9月のドル円は「米国の利下げによるドル安圧力」と「日銀のタカ派姿勢による円高圧力」が意識される一方、日本国内の政治不透明感が円売り材料となる場面もあり、上下に振れやすい相場環境となりました。

2. 地政学リスク・政治リスク

  1. 日本の政治不透明感
    石破首相の辞任表明により、日本国内の政治不透明感が高まりました。
    新政権の経済政策や財政運営への見方次第では、円買い・円売りのどちらにも振れやすい状況です。
  2. 米国の利下げ開始と市場心理
    FRBが利下げ局面に入ったことで、米国景気の減速懸念が市場のテーマとなりました。
    リスクオフが強まる場合は円買いが入りやすい一方、米株式市場が底堅く推移する場合はドル円の下値も限定されやすい展開です。
  3. 中東情勢とエネルギー価格
    中東情勢の緊張が高まる場合、原油価格の上昇を通じてインフレ再燃懸念が意識されます。
    米金利上昇につながればドル買い要因となる一方、リスク回避局面では円買いが強まる可能性もあります。
  4. 米国通商政策
    トランプ政権の関税政策や対外発言は、市場のボラティリティを高める要因として引き続き注意が必要です。
    特に中国や日本に対する通商姿勢が強まる場合、為替市場にも影響が及ぶ可能性があります。

3. テクニカル分析

時間軸 主要ポイント
週足 長期的な円安トレンドは完全には崩れていないものの、150円台では上値の重さが意識されやすい。145円付近が重要な下値支持帯。
日足 145円〜150円のレンジ推移が中心。FOMC後の米金利低下により上値は抑えられやすいが、145円割れでは押し目買いも入りやすい。
4時間足 短期的には146円台〜149円台の往来相場。148.50円〜149.50円が上値抵抗、145.00円〜146.00円が下値支持として意識される。

4. 注目経済指標

注目イベント 影響度 ポイント
米雇用統計 ★★★★★ 労働市場の減速が確認されれば、追加利下げ観測が強まりドル売り要因。
米CPI(消費者物価指数) ★★★★★ インフレ鈍化が進めばドル売り、再加速すれば米金利上昇からドル買い要因。
FOMC ★★★★★ 9月会合では0.25%利下げを実施。今後の利下げペースが最大の焦点。
日銀金融政策決定会合 ★★★★★ 政策金利は据え置き。ただし利上げを主張する委員が出たことで、追加利上げ観測が意識される。
日本の政治動向 ★★★★☆ 首相辞任後の新政権の政策方針が円相場に影響する可能性。

5. 9月の戦略シナリオ

シナリオ 注目水準
強気シナリオ 149.50円〜150.00円を明確に突破した場合、151.50円〜152.00円方向を試す展開。
レンジシナリオ 145.00円〜150.00円の範囲で推移。米指標と日銀関連発言を材料に上下する展開。
弱気シナリオ 145.00円を明確に割り込む場合、143.00円〜142.50円付近まで下落余地。

リスク管理


2025年9月のドル円相場は、FRBの利下げ開始と日銀の追加利上げ観測が重なり、日米金利差の縮小が意識されやすい月となりました。
一方で、日本国内の政治不透明感が円売り要因となる場面もあり、単純な円高方向だけでは見にくい相場環境です。

基本シナリオとしては145円〜150円のレンジ相場を想定しつつ、FOMC後の米金利動向、日銀の追加利上げ観測、日本の政治動向を確認しながら、ブレイク方向についていく姿勢が重要となります。